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2013年11月17日日曜日

ドローダウンの測定方法:谷の深さと幅と頻度と。

こんにちは。
ねこねこです。

 Λ Λ
(①ω①)ノシ~♪

急に寒くなったここ数週間、皆様体調は大丈夫ですか??


私は夏から氣持ちも体調も谷でした。
会社の名前を背負っての手探りで社会貢献活動の立ち上げという業務遂行と。
毎朝2時間の艦これという座り仕事(苦笑)。

腰は痛いわ。胃は痛いわ。


そして!

9月から続く2ヶ月を越えるドローダウン!!

昔の自分なら心が折れかけていたでしょう。


しかし!!

昨年の-30%で半年続いたドローダウンを我慢した経験が。
(その原因は『自分の欲望に負けた』という弱さですが。)
今の戦術・戦略はそれを乗り越えたんだという信頼感が。
自分はそれを耐えきったんだという自信が。

相乗的に支えてくれているのだと想います。



とは言え、ドローダウンは浅い方が良いし、短い方が良い。
できるなら余り発生しない方が有り難いです。

恐らくはシステムトレードを実行している方、全てが同じ願望だとは想いますが
(苦しい!辛い!!感じたい~!!!というドMの方は別として)
この辺りの数値化ってどうされているのかな、と。


『システムトレードの達人』(以下『シス達』と表記)をご使用の方は
『最大ドローダウン』という数値を判断の根拠とされていると想います。

もちろん『一時にどれだけの資金を失う可能性があるか』という意味でこの数字は大切です。

いくらトータルの利益が大きくなるとしても、
最大ドローダウンが-80%の戦いを継続できる精神力は私にはありません。

この『最大ドローダウン』の値に注目して、
その値が許容できる範疇にリスクを抑制する努力を私たちは払うわけです。

ですが、『谷』という事象を考える上で、
その『深さ』という一面だけで十分なリスク把握と言えるでしょうか??



例えば、深さが1kmもあるクレバスだとしても、
その幅が1mmであれば人が落下する危険性はどの程度でしょうか?
(適切な例えかどうかは自信がありませんが)


また、10m程のアップダウンが10kmの道程に1回あるのと、
ずっと上げ下げを繰り返し続けているのではどちらが楽でしょうか。



上記の例で示しましたとおり、『谷』という事象を把握する上で必要な側面として、
『深さ』『幅』『頻度』という3面は最低限必要と考えます。

ですが、どういった検証ソフトを使用されているか、によって異なりますが、
少なくとも私は『谷の深さ』しか数値として把握していませんでした。

一方『谷の幅と発生頻度』について全く無視していたか、と言うと、
数値ではなく、損益グラフが如何にきれいな直線を描いているか、から判断していました。

損益曲線がきれいな直線を描いていれば、
そうそう非道いことにはならないはずです。



ただ、人間の認識というのはあやふやなもので。
しかも、長期間の検証(バックテスト、フォワードテスト共に)で直線に見えても
実は数週間、数ヶ月のドローダウンがあることを見逃していたり。

そして『長期的に見れば安定しているんだからこれ位のドローダウン余裕余裕♪』
とか考えちゃって、実際にドローダウンを喰らって泣きそうになること。

・・・私は身に覚えがあります(泣)


まあ、このグラフを見ていただきましょうか。




















2009年から最近までのフォワードテストです。
結構、直線に近い、きれいな損益曲線となっていると自負しています。

2000年から2009年の10年間で検証し、改善した結果ですので、
2010年以降のデータからの検証結果はフォワードテストになると認識しています。


 勝率: 60.84 %
 勝ち数: 2,217 回
 負け数: 1,427 回
 引き分け数: 12 回

 平均損益(円): 3,779 円  平均損益(率): 1.78 %
 平均利益(円): 16,602 円  平均利益(率): 7.79 %
 平均損失(円): -16,112 円  平均損失(率): -7.56 %

 合計損益(円): 13,815,044 円  合計損益(率): 6,490.36 %
 合計利益(円): 36,807,028 円  合計利益(率): 17,278.18 %
 合計損失(円): -22,991,984 円  合計損失(率): -10,787.82 %

 最大連勝回数: 25 回
 最大連敗回数: 12 回
 最大ドローダウン(簿価ベース): 697,768 円(2010/01/08)
 最大ドローダウン(時価ベース): 1,061,299 円(2013/06/26)
 PF: 1.601
 平均保持日数(イグジット済み銘柄のみ): 8.64 日


通常はこういったデータのみを確認しているわけですが、
ドローダウンに関する情報で把握できるのは最大の落ち込み額のみですね。


では、今現在(11月17日)の私のように2ヶ月以上ドローダウンが継続し
前回の山を超えることができていない状況が続いている際に。

それが想定される状況なのか、何か歯車が狂っているのか。
判断するための根拠がなければ『疑心暗鬼』という感情に飲み込まれてしまいます。


そこで、このグラフの元となるデータから検証してみました。
Excelを用いて計算シートを作成し、
N日~M日のDDが生じた回数と率等を計算させてみました。














約4年のデータから、1ヶ月以上のドローダウンが生じた回数は12回。
年3回はやや長期のDDが生じることが判ります。

また、最長のDD期間は133日。
4ヶ月以上も継続したDDが1回とはいえ発生していることが判ります。

ということは。
運が悪ければ、一年の三分の一以上を
『あー、ドローダウンから抜けられんなぁ…』
と感じながら過ごさないといけないわけですね。

いや、運が悪ければ、ではないですね。
『ほぼ確実に』そんな想いは感じることになるでしょう。

『検証結果は再現され得る』
しかも
『悪い方向の結果は、必ず、より悪い方向で再現され得る』
と考えておいた方が間違いはありませんから。


従いまして、現在2ヶ月を超過したこの長期ドローダウンも

『想定内』

の結果でしかないので。

やはり淡々とシグナルに従い続けるだけ、という何時もの結果に収束するわけです。



現在の状況が『想定内』なのか『想定外』なのか。

過去に同様の状況が生じていたのか、初めての出来事なのか。


予め確認しておくだけで心の波打ち加減は全く異なります。

何度も繰り返すお話ですが、システムトレードは『継続』しないと望む結果は得られません。

どうせ継続するなら、氣楽に楽しくのんびりと継続したいですよね。



そのためにも、1回毎の検証でここまで分析するのは中々大変ですから、
実際に戦術・戦略を稼働させる際で良いと想います。

一度分析されると良いのではないでしょうか。

てことで、今回作成したエクセルの解析ワークシートも、
シス達を使用して検証と戦術の革新に取り組んでいる仲間のメンバーにお届けすべく。

ブログをご覧になっている方で必要な方が居られましたら
(FBのコミュニティに入っていない方で)
ご連絡いただければ対応できるように考えますね。


それでは今年も残すところ1ヶ月半。
素晴らしい2013年となるよう。
終わり良ければ全て良し。

ラストスパート、楽しんでいきましょう!!

ねこねこ 拝

  Λ Λ
m(①ω①)m

2013年11月10日日曜日

『兵站』という概念:『艦これ』とシステムトレードの類似性

ほんっとうにお久しぶりです(汗)
ねこねこです。

 Λ Λ
(①ω①)ノシ ~♪

前回の投稿が夏の終わり。
そして、もう秋も終わろうとしていますよ!!

言い訳させて下さい。

・・・・・

『艦これ』で時間を喰い過ぎて、
ブログ書く暇がないんですわ~!!!

・・・・・

はい♪ダメ人間ですね!!

まだ未来のあるお若い方々は、こんなダメな不惑前になっちゃダメですよ(苦笑)


お盆休みから始めた艦これ。
元々ソーシャルゲームには手を出すつもりはなかったんです。
時間を喰うこと。
リアル課金の危険性。

そして何より。
女の子がたくさん出てくるゲームをやってることに対する・・・奥さんからの視線(苦笑)


まあ、いろんなリスクが有りますよね。

ですが『戦艦大和』の実装って話を聴いてしまうと。
宇宙戦艦ヤマト2199で『ドメル提督カッコイイわぁ』と
童心に戻っていた自分に避けられるわけもなく。


どんなに仕事で疲労困憊でも、何故か任務が更新される朝5時に目覚める不思議。
人間ってのは、本当に『快楽と痛みの連想体系』で動いているんですねぇ。


ということで。
一つだけ、心の底からの叫びを。


『五月雨の改ニはまだですか~!!!(切実)』


閑話休題


で、ヲタ話(だけ)をするために『艦これ』の話題を振った訳ではありません。


このゲーム、本来は2万人程度のユーザー獲得を目標に立ち上げたらしいのですが、
現在は100万人以上が遊んでいるという正にバケモノ級のゲーム。

一時期は時代の寵児として持て囃されたモバゲーやグリーのビジネスモデル
(所謂、課金レアガチャやコンプガチャといったアレです)を
根底から覆した側面もあり、ビジネス雑誌にも取り上げられることが増えています。

で、ビジネスモデルの話も置いておきます。
多分、ググれば私よりももっと深く考察している人はたくさんいるはず。


何を話したいか、と言いますと。


このゲーム、上手く行く人と行かない人の差において。
もちろん運(リアルラック)の存在はとても大きいのですが。

それよりも、何よりも。

『兵站』の概念を理解し、それをどのレベルで実行しているか。

この一つの概念の理解と実践が大きく差を生んでいるように思われます。


兵站という言葉、これまで私もそれほど重視していたわけではありません。
が、このゲームのプロデューサーが『艦これは兵站のゲーム』と表現されており。
この『兵站』という概念について調べてみようと考えました。


『兵站』をwikipediaで調べてみると。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%B5%E7%AB%99

兵站(へいたん 英語: Military Logistics)とは、戦闘地帯から後方の、軍の諸活動・機関・諸施設を総称したもの。戦争において作戦を行う部隊の移動と支援を計画し、また実施する活動を指す用語でもあり、例えば兵站には物資の配給や整備、兵員の展開や衛生、施設の構築や維持などが含まれる。

と、あります。


トレード、特にシステムトレードを『戦闘』に当てはめて考えると。

戦術:その場その場の状況に合わせて取引を行うこと
戦略:戦術の結果に拘らず総合的な勝利に向けデザインすること

と表現できるかと。


そして、システムトレードにおいては。

戦術は売買ルールにより

戦略はマルチストラテジーにより

明確に規定されます。


従って、戦術と戦略が良好かつ明確に定まれば勝利は間違いなし!!
って、想いますよね。


ね?


だから
『マインドセットとか、まどろっこしいことは必要ないんじゃ!!』
『御託はいいから、早よルールを開示せんかい!!』
『お前が儲けとるルールを教えたりゃぁ!!』
というような言葉が聴こえてくるわけで…


ですが、残念ながら、戦術と戦略だけでは勝てないんです。


その戦術と戦略を動かすためには何が必要か。
・・・もちろん『資金』です。


従って、私たちが整えるべき『兵站』とは。

『構築した戦術、戦略が機能するだけの
投資資金を確保し続ける』

ことが、最低限のライン。


望むべくは。

『戦術のラインナップ拡充とリスク許容度の
変化に応じた資金の積み増し』

も可能であれば素晴らしいですね。



と、まあ、当たり前のことを書きましたが。
この当たり前が当たり前に実行できている方はどれくらい居るのでしょうか。

世の中には『一攫千金』を謳う詐欺が溢れていますが。
その理由は、多くの人の家計が『収入<支出』という状況だからではないかと。

自分自身も、妻と二人で病床にあった休職期間の1年間は勿論。
自宅を構えたことや、2馬力から1.3馬力程度に稼ぐ力が低下したこともあり、
復職してから昨年まで、ずっと貯金を少しずつ取り崩しながら
足らない生活費に充当していました。

正直なところ、そんな状態では、幾ら良い戦術、戦略を保有していたとしても。
戦績は安定しませんし、精神面でもずっと辛い状況が続いていました。


ジェームス師の言葉。
『幾ら稼ぐかはどうでもいい。幾ら手元に残るかが大切なのだ。』


支出を収入の範囲に収めるという地道な節約と節制。
戦術を磨くことも、戦略としてバランスを取ることも。


地道な努力を愚直に続けること。

戦術レベルでも。
戦略レベルでも。
兵站レベルでも。

その結果が、年間を通してのプラスという果実をもたらすと考えます。



そう!
欲しい艦娘が。
五航戦の翔鶴、瑞鶴がドロップされないからといって。
長門が来てくれないからといって。
正規空母や戦艦の建造レシピを調子に乗ってぶん回せば。
資源が枯渇して日々の運営すらままならなくなります。

更に言えば。

そんな兵站が整っていない環境に正規空母や戦艦が入ったとしても。
イベントクリアで大和や武蔵が来てくれたとしても。

運用コストに耐えられないか、無理に運用して兵站を破綻させるか。
良い例が『赤城給食』ですよ!!

(参照:ニコニコ大百科『赤城(艦これ)』)
http://dic.nicovideo.jp/a/%E8%B5%A4%E5%9F%8E(%E8%89%A6%E3%81%93%E3%82%8C)


・・・・・

と、まあ、艦これを知らない人にとっては意味不明な説明も多々在りましたが。


ちなみに、各レベルの重要度からすれば、
兵站>>戦略>>戦術
であることは明白です。

戦術レベルの勝利で戦略の失敗を帳消しには出来ませんし、
戦略を如何に練っても兵站の破綻を回避することはできません。

なのに日々の取引が利益になったか、コストになったかという。
戦術の一つ一つの結果に一喜一憂する私たちの何と弱いことか。


戦術レベルで戦略レベルの負けを挽回できるのは小説の中だけです。


ならば、私たちは。

逆転満塁ホームランを打ってヒーローになることを目指すのではなく。
浅ましく勝利の美酒のおこぼれに与ろうとするのではなく。


日々戦術を磨き。
戦略を練り。
兵站を整えるために仕事をし、節制し。

自分との戦いに勝とうではありませんか。


おそらくは、投資であれ、スポーツであれ、仕事であれ。
人一倍の結果を出している人は、
人一倍その分野の兵站を整えているのではないでしょうか。

素振りも、勉強も、ランニングも、健康的な食事も、良い睡眠も。
『兵站を整えている』んです。
『自分自身』という、唯一管理可能な、戦術の実行装置を。



ということで。
9月から開始したドローダウン期間を先週超えて行けるかな?と思ったら、
あと数千円の利益確定で上抜けだったのに、再度コスト支払いとなりました。

ま、2ヶ月のドローダウン期間は年1.8回程度発生することは織り込み済みなので。
感情的には残念ですが、まあ、淡々とやって行きましょう!!



最後にもう一度だけ。

『筑摩と利根の改ニはまだですか~!!!(懇願)』

・・・あれ?最初と艦娘が違う??



慢心、ダメ、絶対

「帰ろう、帰ればまた来られるから」(木村昌福提督)